【初心者向け】学資保険VSNISA完全比較ガイド【教育費の貯め方】

投資

はじめに

子供が生まれると、多くの親が直面する大きな悩み。それが教育費の準備です。

「学資保険に入るべき?」「新NISAの方がお得って聞いたけど…」「結局どっちがいいの?」

そんな疑問を抱えているあなたに向けて、学資保険と新NISAを徹底的に比較し、どちらがあなたの家庭に適しているかを分かりやすく解説します。

この記事を読み終える頃には、自信を持って教育費準備の方法を選択できるようになるでしょう。

1. まずは現実を知ろう!教育費はいくらかかる?

教育費の総額(幼稚園~大学まで)

パターン別教育費総額

  • すべて公立:約800万円
  • 高校まで公立、大学のみ私立:約1,200万円
  • すべて私立:約2,500万円

最も一般的な「高校まで公立、大学のみ私立」のケースでも1,200万円が必要です。月割りすると約5.5万円を18年間積み立てる計算になります。

いつまでに準備すべき?

教育費のピーク時期

  • 大学入学時:入学金・前期授業料で約150万円
  • 大学在学中:年間約100~150万円×4年

つまり、子供が18歳になるまでに、最低でも300~400万円の現金を用意しておく必要があります。

2. 学資保険とは?基本の仕組み

学資保険の基本構造

学資保険は、教育資金を目的とした「貯蓄」と「保障」を組み合わせた貯蓄型保険です。

基本的な流れ

  1. 毎月決まった保険料を支払う
  2. 子供の進学時期(小・中・高・大学入学時)に祝い金を受け取る
  3. 満期時(通常18歳或いは22歳)に満期金を受け取る

学資保険のメリット・デメリット

メリットデメリット
元本保証:払込保険料総額を下回ることがない(途中解約を除く)
・強制貯蓄効果:毎月自動引き落としで着実に積立できる
保障機能:契約者(親)が死亡した場合でも給付金は満額支払われる
所得控除:年間最大4万円まで生命保険料控除の対象
低い利回り:返戻率は105~110%程度。利率は年0.5~1%未満が一般的
途中解約リスク:満期前に解約すると元本割れの可能性あり
・インフレ対応力不足:固定金利のため物価上昇に資産価値が追いつかない可能性あり

代表的な学資保険の例

A社学資保険

  • 月額保険料:15,000円
  • 払込期間:18年
  • 払込総額:324万円
  • 受取総額:350万円
  • 返戻率:108.0%

3. NISAとは?基本の仕組み

NISAの基本構造

NISA(2024年開始)は、投資信託や株式を非課税で運用できる制度です。旧つみたてNISAと一般NISAが統合され、より使いやすくなりました。

NISAの特徴

  • つみたて投資枠:年間120万円まで(旧つみたてNISA相当)
  • 成長投資枠:年間240万円まで(旧一般NISA相当)
  • 併用可能:両方の枠を同時に使える
  • 非課税保有限度額:1,800万円(成長投資枠は1,200万円まで)
  • 非課税期間:恒久化(期限なし)

基本的な流れ

  1. 証券会社でNISA口座開設
  2. つみたて投資枠で投資信託を積立
  3. 余裕があれば成長投資枠も活用
  4. 恒久的に非課税で運用
  5. いつでも売却可能(枠の再利用も可能)

NISAのメリット・デメリットまとめ表

メリットデメリット
・非課税運用:運用益・配当金が恒久的に非課税
・大幅拡充:年間360万円まで投資可能(つみたて+成長)
・高い期待リターン:年率3~7%程度を期待できる
・柔軟性:いつでも売却可能、非課税枠の再利用も可能
・低コスト:信託報酬0.1~0.5%の低コスト投資信託が豊富
・恒久制度:期限を気にせず長期運用ができる
・元本保証なし:価格変動リスクがあり、損失の可能性も
・投資知識が必要:商品選定やリスク管理に知識が必要
・感情的な判断リスク:暴落時に焦って売却してしまう恐れがある

NISAでの教育費準備例

つみたて投資枠活用例

  • 月額積立額:15,000円(年間18万円)
  • 積立期間:18年
  • 投資総額:324万円
  • 期待運用結果(年率5%):約500万円

成長投資枠併用例

  • つみたて投資枠:月15,000円
  • 成長投資枠:ボーナス時年50万円追加
  • 積立期間:18年
  • 期待運用結果(年率5%):約何万円

4. 徹底比較!どちらがお得?

4-1. 収益性比較

18年間、月15,000円積立の場合

項目学資保険新NISA
投資総額324万円324万円
期待受取額350万円500万円(年率5%)
差額+26万円+176万円
実質利回り約0.4%/年約5.0%/年

ポイント:新NISAの方が150万円程度多い結果に

4-2. リスク比較

学資保険のリスク

  • 保険会社倒産リスク:過去に複数社が破綻
  • インフレリスク:物価上昇に対応できない
  • 途中解約リスク:元本割れの可能性

新NISAのリスク

  • 価格変動リスク:元本割れの可能性あり
  • タイミングリスク:必要時に暴落している可能性
  • 商品選択リスク:不適切な商品選択

4-3. 流動性比較:資金が急に必要になった場合

学資保険

  • 途中解約:元本割れのリスク大
  • 契約者貸付:保険金額の一部を借入可能

新NISA

  • いつでも売却可能
  • 売却手数料なし
  • 売却分の枠は翌年復活
  • ただし、暴落時は損失の可能性

4-4. 税制面の比較

学資保険

  • 掛金時:生命保険料控除(年間最大4万円)
  • 受取時:一時所得として課税(50万円控除後1/2課税)

つみたてNISA

  • 掛金時:所得控除なし
  • 受取時:運用益非課税

実質的な税制効果

  • 学資保険:年間約8,000円の節税効果
  • つみたてNISA:運用益に対する税金約35万円が非課税(年率5%の場合)

5. あなたはどっち?タイプ別診断

学資保険がおすすめな人

こんな人におすすめ

  • 絶対に元本割れしたくない
  • 投資の知識がなく、勉強する時間もない
  • 自分で貯金を続ける自信がない
  • 保障機能も重視したい
  • 年収が高く、所得控除メリットが大きい

具体例:Aさん家庭

  • 夫婦共働き、年収800万円
  • 投資経験なし、リスクを取りたくない
  • 自動引き落としで確実に貯めたい

新NISAがおすすめな人

こんな人におすすめ

  • より高いリターンを期待したい
  • 多少のリスクは受け入れられる
  • 投資について学ぶ意欲がある
  • 資金の柔軟性を重視したい
  • 長期投資の効果を信じている
  • まとまった資金も活用したい(成長投資枠)

具体例:Bさん家庭

  • 20代夫婦、年収600万円
  • 住宅ローンもあり、効率的に資産形成したい
  • ネットで情報収集することに抵抗がない

併用という選択

リスク分散の考え方

  • 学資保険:月10,000円(安定性重視)
  • 新NISA:月20,000円(成長性重視)

この組み合わせなら、安定性と成長性のバランスが取れます。

6. 実践編:始め方ガイド

学資保険を選ぶ場合

STEP1:返戻率をチェック

  • 110%以上の商品を選ぶ
  • 払込期間を短くすると返戻率アップ

STEP2:保険会社の格付けを確認

  • AA格以上の会社を選ぶ
  • 複数社で見積もりを取る

STEP3:契約内容を詳しく確認

  • 祝い金の受取時期
  • 満期金の受取時期
  • 途中解約時の返戻金

新NISAを始める場合

STEP1:証券会社選び

  • ネット証券がおすすめ(手数料が安い)
  • 新NISA対応済みの会社を選ぶ
  • 商品数が豊富な会社を選ぶ

おすすめ証券会社

  • SBI証券:クレカ積立最大3.0%還元
  • 楽天証券:楽天キャッシュ積立で最大3.5%還元
  • マネックス証券:クレカ積立5万円まで1.1%還元
  • 三菱UFJeスマート証券:三菱UFJカードでクレカ積立
  • 松井証券:iDeCoでも投資信託保有ポイント還元

STEP2:投資方針を決める

  • つみたて投資枠メイン(安定重視)
  • 成長投資枠も併用(積極派)
  • 両方バランス良く活用

STEP3:商品選択

  1. 全世界株式インデックス
    • 世界中の株式に分散投資
    • 信託報酬:0.06%程度
  2. 米国株式インデックス
    • アメリカの株式市場全体に投資
    • 信託報酬:0.09%程度

STEP4:積立設定

  • つみたて投資枠:毎月定額積立
  • 成長投資枠:ボーナス時などスポット投資
  • 最初は少額からスタートしてもOK

7. よくある失敗例と対策

学資保険の失敗例

失敗例1:途中解約による元本割れ

  • 原因:家計が苦しくなり継続できない
  • 対策:無理のない金額設定、契約者貸付の活用

失敗例2:インフレで実質目減り

  • 原因:固定金利のため物価上昇に対応できない
  • 対策:一部をつみたてNISAと併用

つみたてNISAの失敗例

失敗例1:暴落時の狼狈売り

  • 原因:リスクを理解せずに始めた
  • 対策:長期投資の意義を理解、少額からスタート

失敗例2:商品選択ミス

  • 原因:手数料の高い商品を選択
  • 対策:インデックスファンドを中心に選択

8. まとめ:最適な選択をするために

判断基準チェックリスト

学資保険を選ぶべき人

  • □ 絶対に元本を減らしたくない
  • □ 投資の勉強をする時間がない
  • □ 自動的に貯蓄したい
  • □ 保障機能も欲しい

NISAを選ぶべき人

  • □ より高いリターンを期待したい
  • □ 多少のリスクは受け入れられる
  • □ 柔軟性を重視したい
  • □ 投資について学ぶ意欲がある
  • □ まとまった資金も活用したい

終わりに

どちらを選ぶにしても、「始めること」が最も重要です。

完璧な答えを探して何もしないより、まずは小さく始めて、徐々に理解を深めていくことが成功への近道です。

子供の将来のために、今日から行動を開始しましょう。

この記事があなたの教育費準備の参考になれば幸いです。質問があれば、コメント欄でお気軽にお聞かせください。

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